講師:片岡一竹
日時:2023年10月22日(日)14時〜 →終了しました
会場:東京 自由が丘 レスピラール 会場満席!
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片岡一竹さんより イベント概要
バルカンからやってきた異色の哲学者スラヴォイ・ジジェク――と言われることが多いが、彼のラカン解釈は意外にもノーマルだ。ただしラカンに限らずジジェクのテクスト全体の難点として、浩瀚な著作を量産している割に、個々の概念や思想について説明不足だという点が挙げられる。映画や文学、政治への理論の応用がそのイメージを与えてくれるからといって、ダマされてはいけない。ジジェクの議論は論証的ではないし、あまり説明的でもないのだ。このイベントでは、存在欠如、ファルス、《もの》、対象a……など、ジジェクがあまり区別を明示してくれない、ラカンにおけるさまざまな「欠如」の概念について、彼の説明を補ってみる。また連続イベントの初回ということもあり、ジジェクのアカデミック・キャリアや、彼が育ったスロヴェニア(旧ユーゴスラヴィア)の政治的文脈などにも軽く触れたい。
当日参考テキスト
・スラヴォイ・ジジェク『斜めから見る——大衆文化を通してラカン理論へ』(鈴木晶訳、青土社) 第1章「現実から〈現実界〉へ」 →KIKA Books
片岡一竹さん新刊
・『ゼロから始めるジャック・ラカン——疾風怒濤精神分析入門 増補改訂版』ちくま文庫、2023年10月10日発売
講師プロフィール
片岡一竹(かたおか・いちたけ) 早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程。1994年栃木県生まれ。専門分野は精神分析(フロイト、ラカン)、現代フランス哲学(20世紀フランスのヘーゲル受容)。著書に『ゼロから始めるジャック・ラカン――疾風怒濤精神分析入門 増補改訂版(ちくま文庫、2023年)』など